D2Hs

http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d2hs/index.htm
 出るぞ出るぞと噂されていたが、本当に出ました。D2Hのノイズ低減版。いや、それだけじゃないのかもしれないけど、コンシューマー側の本機種の捉え方はそこに尽きるのではないかと思う。
 しかしそれだけなのにわざわざ発売するというのは、その部分の需要が大きい(事業として採算が取れる)とニコンは判断していると言うことなのかな。報道・スポーツに特化しているのだろうが、門外漢にはピンと来ない。マスコミなどのマーケティング調査くらいはしているんだろうけどね。
 一方で、Nikon-Digital.Net掲示板などではさっそくD2Hユーザーの

  • フラッグシップがすぐに旧機種になるのには我慢ならない
  • なぜバージョンアップサービスもないのだ

との憤りの書き込みがあるようだ。
 でもこれは、ユーザーの責任であって、憤るようなことじゃないのではないかなあ。フラッグシップが旧機種になると言ってもそれはデジタル環境ではまだ仕方のないことだし、デジタルに限らずいつだって次の機種がでる可能性はあるのだから、購入する時点でいつかは自分の機械が型落ちになる可能性はあるわけだ。それくらいちゃんと認識しておくべきだよね。ましてD2Hは価格下落が激しく、機械のレベルからすればあり得ない価格で買えたわけで。逆に言えば当然このような事態は予測できたと思う。D2Hを5ヶ月前に29万で買ったのにって、D2Hsはそれより10万は実売が高いわけで、十分その差に納得できないかなと僕などは思う。5ヶ月も使えば十分じゃないのか。
 だいたいフラッグシップが旧機種になるのが耐えられないなんてのは、自分はフラッグシップというグレードの機械を持っているぞと自己満足したり自慢できなくなるのがイヤだと言っているに等しく、そこに自分が買った機械に対する冷静な判断や愛着はかけらもない。
 また、市場(しじょう)においては販売者にも消費者にもそれぞれ望ましい姿勢というものがやはりあって、消費者側は将来も考慮に入れつつも価格とモノのバランスが取れていると判断したら購入するというのが基本的に好ましい姿勢だ。将来予測が外れるといったリスクは当然あるが、そこは消費者側の責任の部分だ。判断もリスクも基本的には消費者のもの。要は、不満をぶち上げるユーザーは「自分は賢くない消費者だ」とさらしていることに気づいていないと言うことなのだよな。
 まあ、賢くない消費者というのは必ずいるものなので、メーカーは当然にその存在を考慮しなくてはならない。今回の件で言えば、あまりにもD2HsD2Hから「ほんのちょっとしか変わっていない」ように見えるのが問題だったのかなという気はする。これなら別機種として売っても仕方ないよねと思わせるような仕様だったらと思う。たとえば600万画素になっているとか。それだと一般のカメラ愛好家にも訴求力が出ないかな。
 いずれにしても、僕が買うようなグレードのカメラじゃないので(苦笑)、端から見ている雑感に過ぎない話ではありますが。