「知的生産の技術」

知的生産の技術
 古典に属する書籍だが、いまさらながら読んでみている。読んでみると実は固い内容ではなくエッセイ風でけっこう読みやすい。
 時代背景は30年以上前なので、今ならPCを利用すれば済むよねという内容が多いのはしかたない。しかしエッセンスは古びてないし、技術的には不自由な中で燃やす知的活動への貪欲さは道具が発達した現在の目で見ると「よくここまで」と感嘆してしまう限り。自分を省みると、つくづく甘さを感じてしまう。
 有名な京大型カードの説明よりも、それが生み出された背景や、読書の方法・文章の書き方などが面白かった。特に書き方なんてカタカナ書きやローマ字書きを試す追求の姿勢が(現代にはまったく役立たなくて(笑)逆に)興味深い。ワープロが普及した現在、ローマ字書きを普及させようとしている人たちっているのかな。わかちがき推奨の人なら見たことあるが、単語単位で空白が入っているとそこを読んでいるときに頭の中でいちいち一拍置いてしまい、非常に疲れた記憶がある。同じ意味で「モーニング娘。」の”。”もいやだな(笑)。