テキストエディタ選びに悩みは尽きない4:マクロついて

 さて、マクロについて。
 エディタに高機能マクロがあると便利である(もちろん使いこなせないユーザーにとっては意味がないが)。考えるに、マクロが役に立つ局面は大きく分けると次の二つではないか。

  • 自動実行、あるいはコマンドの繰り返し。たとえば改行を指定桁ごとに入れていくとか。条件で分岐できる高機能マクロであれば、Aという文字列があったら〜〜する、Bなら別の動作をする、といったことも可能になる。突き詰めれば、新しいコマンドを追加するということに等しい。
  • エディタの仕様や動作を好みに変えることができる。たとえば僕が時々欲しいのは、ウィンドウ位置を必要に応じてコントロールしてくれる機能だ。もちろんもともとそういう機能(設定項目)を持っている場合もあるが、全てのユーザーの好みに応えるのは無理だし、その時、ユーザー側が動作を変更できれば便利である。

 前者と後者の境界は曖昧だが、一般に後者の方がよりエディタに深く組み込まれる必要があろう。つまりプラグインと呼ばれるような仕組みがエディタに用意されている必要がある。一方で、そのような機能を使いこなすには、当然ユーザーのスキルが相当高くなくてはならない。
 で、僕はといえば、プログラム作成については素人である。ただ、仕事柄、アプリケーションの自動運転という程度にはマクロプログラムを組むことがあり、C言語で簡単な計算プログラムを書いたこともある。必要性はものすごく高くはないが、書けると便利ということだ。まあ、しかし、アプリケーションと呼べるものが作れるレベルでは到底無く、個人的興味としてWindows用小物アプリでも書けたらと思ったことはあったが、最近はあきらめている(苦笑)。ともあれ、エディタのマクロは使えるようになっておきたい。「使い道」の項でも書いたが、データ処理の際、エディタ上である程度マクロが使えるようになっていると便利な局面も多いのだ。
 あと、見逃せないポイントとしては、高機能なマクロがあるとパワーユーザーが便利なマクロを作って公開してくれることも多いと言うことだ。たとえばHTML書きをサポートしてくれるマクロというのは定番といってもいい。つまり高機能なマクロが組み込まれていることは、個人的には初心者ユーザーにとっても是ではないかと考えている。
 上記のような理由で、エディタに高機能マクロがあることを望んでいる僕だし、自分でも使えるようになっておきたいのだが、次に、どのような言語であるかが問題になってくる。たいていのエディタでは既存のプログラミング言語を模した言語を採用していることが多い。WZ EDITORならC言語、EmEditorJavaScriptVBScriptxyzzyLISPと言ったように(秀丸はBASICとCを合わせたような独自言語、かな?)。で、プログラマだと複数言語の習得も比較的簡単なようだが(?)、あまり言語に向いていないらしく、仕事柄も習得に時間を割けない僕にとっては、どうせ習得するなら、メジャーでできれば他でも知識が使えるような言語だといいのだが。その場合、xyzzyはつらいかなと感じる。結局Cを採用しているWZ EDITORは(僕にとって)強いのだ。うーん。
 余談ながら、個人的にRubyには興味があって、データ処理のためにも使えるようになりたい言語の一つである。なので、Rubyを採用したエディタがあったらなあと思っているのだが…。そうなりそうだったK2Editor++が、実現性が薄くなってしまったのが、非常に残念である。
 …続く。