画素数増大はいつまで

 D2X発売されて、ぼちぼちとユーザーの使用感の報告が見られるようになってきた。新機種登場時にはよくあることだが、べた褒めするものもあれば、なんかいい絵が撮れなくてがっかりという声もある。
 特に後者を見ると、画素数増大によって、カメラがそろそろユーザーを選び出しているのを感じる。
 今までも「必要以上の」画素数の増大を危惧する声はあったが、その理由は単純に数の増大ではなく、それによる「画素ピッチの縮小」の弊害(実行感度の低下とか、高感度ノイズとか)を懸念するものだった。この問題には個人的には「補完する技術も上がっているから、それと組で考えれば必要以上に嫌がることではない。出てきたもので判断すればいい。」と思ってきたし、今でも思っている。
 しかしD2Xのようにオーバー1000万画素機になると、今度は別の限界がやってきているのではないかな、と思う。要はレンズの収差や、手ぶれ・被写体ぶれが、ピクセル等倍で観賞した時にはっきりと見えるようになってきているわけで、これらはなかなか技術の進歩ではカバーしきれない、つまりユーザーの撮影技術で対応するしかない部分ではないかと思うわけだ。「使い手を選ぶ」「かならず三脚を使うなど、撮影時に細心の注意が必要」などとは、CANONのEOS 1Ds MarkIIでもそう言われてきていたし、D2Xもその領域に入った機種ということだ。でも、通常の撮影者が、いちいち三脚を使うだろうか。いちいち細心の注意を払って気を張りつめて撮影をするだろうか。
 そう考えると、今そういった不満が出ていない機種レベル、つまり800万画素というのが一つの上限なのかなと思ったりする。どうかな。