ペン関係もPDA

 以前書いたようにhttp://d.hatena.ne.jp/caskstrength/20050615、ここしばらく、ノック式のゲルインクボールペン(あるいは水性でも)が欲しかった。シースルーの安価なゲルインクボールペンでノック式のものはは山ほどあるのに(というか、むしろブームなのに)、しっかりした製品でゲルインクのものとなると、ほとんど見あたらない。なぜだろう。水性やゲルインクだとキャップでないとインク漏れを起こしてワイシャツのポケットなどを汚してしまうことがあるからとも言われるが、安いペンならいいのか?
 かろうじて条件を満たしているのが、LAMYのSWIFT(スイフトとかスウィフトとか表記する)。LAMYの製品らしく質実剛健なデザインで、ネット上で検索してみると概ね評判もよい。ペン先を繰り出すと、クリップが沈んでフラットになるという面白い機構も備えている。
http://www.pen-info.jp/lamyswift.html
 これは良さそうだと思いはしたが、ただ、若干気になったのが書き味。「さらさらと素晴らしい書き味!」との多くの絶賛の陰で、「太い」「にじむ、紙を選ぶ」という評価も。市販のゲルインクボールペンなら0.5mmを好む僕なので、かなり悩んだ。で、えいやっと購入してみたところ・・・失敗。たしかに太くてにじむ(T_T)。なぜこれを絶賛する人もいるのかは正直わからない。
 しかし、それなりの値段だし質感はいいのだからもったいないなあとつらつら考えていて思いついたのが、国産ゲルインクボールペンのリフィル(以下、国産リフィル)を詰め込んでみようということ。さっそくあれこれ試してみた。
 その結果、SWIFTに使われているM66というリフィルは少し形状や太さがユニークで、そのままで代わりに使える国産リフィルはなさそうだった。そこで一計を案じて、M66の金属製の軸だけを再利用してみることにした。つまりペン先部と中のインク部を抜き取り、残った軸(末端には蓋されている)に国産リフィルを短く切ってはめ込んでみたのだ。自分でもいいアイディアだと思ったのだが、実際にはかなり苦労した。シンプルな形状なのに、なぜか長さなどに微妙な整合性が必要で、ほんのちょっとの長さの調整で繰り出しが固定されなかったり、繰り出したまま引っ込まなくなってしまったりするのだ。M66と同じ長さが基準ではないのがまた難しいところ。どういった加減だろうか。それでも、かなり苦労して(何本もゲルインクボールペンを無駄にして)、ようやく目処が付いた。そこで下記のページを発見した。
http://www.kanshin.com/?mode=keyword&id=765300
 あらら。同じことを考える人がいてうれしいような、最初からここを見れば苦労はしなかったような。M66への感想などもまったく同じ。パイロットG-2は手元になかったので試していなかったのだが、この記事を見て試してみたところ、たしかに加工の必要がほとんどなく、しかも最初から純正のリフィルのようにスムーズに使えてしまった。
 しかし、ここで問題がもう一つ。僕はブルーブラックのインク色が好きなのだ。黒や一般の青は好まない。そしてG-2にはブルーブラックがない…。
 結局当初の試行の通り、M66の軸に長さを調整したリフィルを詰め込んで使うことにした。その点で(色もペン先の長さも)しっくり来るのは三菱鉛筆のユニボールシグノ・ノック式のリフィルUMR-85N。もともとこのブルーブラックの色が好きなのだ。だが、長さの調整が難しく、ほんのちょっとの長さの違いで、(長すぎる場合には)ノックの機構がうまく働かなかったり、(短すぎる場合には)ペン先が十分飛び出なかったりする。また、リフィルを切断する箇所は、新品の場合ちょうどインクの蓋代わりの透明なゲル物質が入っているところで、そこから切断し、はみ出るゲルを拭き取らなくてはならない。一度うまく調整してしまえばあとはいいのだが…。青や黒がいい人なら、素直にG-2のリフィルと使えばいいだろう。
 まあ、目処は付いたのでしばらくはこれを使い続けようと思う。しかし高級ペンにもぜひゲルインクでノック式のものを登場させてもらいたい。需要はあるのではないかなあ。