テキスト情報蓄積その1−秀丸メールの「情報アイテム」活用

 秀丸メールを使い始めた。といっても、僕はメーラーとしてはBecky!を使い続けてきており、それを乗り換えたわけではない。情報蓄積ツールとして、秀丸メールに着目したのだ。
 秀丸メールには「情報アイテム」という機能がある。これは、いわば送受信しない(できない)メールアイテムだ。
 使い方は簡単で、宛先アドレスに「@.item」という文字列を指定すればいい。するとそのメールは「情報アイテム」としての扱いになり、送信動作で実際には送信せずフォルダに保存される。これで、作成日付や件名付きのテキストを、メーラーのフォルダ分けや検索機能を利用して高度に管理することができるようになる。
 エディタ部は常用している秀丸エディタとほぼ同等だし、凝ったことをしようとすればマクロもある。これは便利だ。僕はテンプレート機能を使って、作成するメールはすべて情報アイテムとして生成されるようにした。つまり情報管理ツールとして特化させたのだ。ただし、Gmailのアカウントを利用して、メールの送受信もできるようにしてある。これによって、たとえば外出中に思いついたメモなどを携帯電話から送ることができる。
 メールを活用するだけなら、普段使っているメーラーでもいい。実際僕も最初は常用のメーラーであるBecky!上で管理システムを構築しようとした。が、基本的に送受信という動作を入れなくてはならないのは面倒なのだ。自分宛のメールをわざわざ送信してから受信し直して振り分けするか、あるいは草稿フォルダに保存して手動で振り分けるか。これらの手間はバカにならないし、スマートではない。そこで、送受信動作が必要なく、保存先のフォルダ指定も簡単な秀丸メールの情報アイテムは、素晴らしい機能だ。作者の秀まるお氏は自分ではあまり使っておらず、ユーザーの要望でしかたなく付けたという雰囲気がかなりあるが…(笑)。
 メーラーとしての仕様にはいろいろ思うところあって、Becky!から乗り換えるつもりはない。しかしこれも結果として棲み分けに具合がいいようだ。つまり相手があるコミュニケーション手段としてのメールと、自分だけのための情報蓄積とは、似て非なる部分があるということだろう。

 独特の見た目は、アイコンモジュールを使うことで薄めている。また、プライバシー保護のため一部画像を変更しております(笑)。